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自治体の防災・脱炭素を支える自走式立体駐車場|宮崎県庁の整備事例と緊防債の活用

自治体・官公庁向け

防災・脱炭素・財政負担の軽減を同時に実現
自治体向け自走式立体駐車場の整備手法

「緊急防災・減災事業債(緊防債)」を活用した宮崎県庁の整備事例

自治体庁舎や公共施設の駐車場には、日常的な利便性だけでなく、水害時の車両保全や一時避難場所としての役割、EV充電設備の整備など、多様な機能が求められています。

本記事では、こうした課題の解決策として注目される 国土交通大臣認定自走式立体駐車場と、 緊急防災・減災事業債(緊防債)について、宮崎県庁の整備事例を交えながらご紹介します。

1.自治体が直面する庁舎・公用車駐車場の課題

近年、激甚化・頻発化する風水害への備えとして、自治体庁舎や公共施設では、公用車・来庁者車両の浸水対策や、周辺住民が一時的に避難できる場所の確保が重要な課題となっています。

また、環境基本計画などに基づく公用車の電動化に伴い、EV充電設備や太陽光発電設備を効率的に整備・運用できる環境も求められています。

自治体の現場では、例えば次のような課題が考えられます。

  • 洪水ハザードマップの浸水想定区域に庁舎や駐車場が位置しており、公用車や来庁者車両の浸水対策が必要
  • 公用車のEV化を進めたいものの、平面駐車場が分散しているため、充電設備の設置や車両管理が非効率
  • 事業期間や予算に制約があり、限られた期間内で確実に整備する必要がある
  • 平常時の利便性に加え、災害時にも活用できる公共施設を整備したい

これらの課題を複合的に解決する方法の一つが、 認定自走式立体駐車場を平常時と災害時の双方で活用する、フェーズフリーの考え方です。

2.「緊急防災・減災事業債(緊防債)」とは

緊急防災・減災事業債は、全国的に緊急性が高く、即効性のある防災・減災対策を地方公共団体が実施する際に活用できる地方債です。

地方債充当率 100%
元利償還金の地方交付税措置 70%

対象経費に対する地方債充当率は100%で、元利償還金の70%が基準財政需要額に算入される仕組みです。一般的には、交付税措置を踏まえると自治体の財政負担を 30%相当まで抑えられる制度として説明されます。

制度活用に関するご注意

緊防債の適用可否や対象経費、算定方法は、施設の位置付け、地域防災計画、地区防災計画、指定緊急避難場所の指定状況、事業内容などにより異なります。実際の検討に当たっては、都道府県や関係省庁などへの事前確認が必要です。

認定自走式立体駐車場で対象となり得る範囲

  • 避難階: 自治体が避難場所として位置付けた上層階など
  • 避難経路: 避難階につながる階段、スロープなどの移動経路
  • 基礎部分: 避難機能を支える基礎のうち、避難対象面積の割合に応じて算定される部分

施設全体が一律に対象となるとは限らず、避難機能を担う部分を明確にした上で、対象面積や工事費を適切に算定する必要があります。

3.宮崎県庁「環境配慮型県庁立体駐車場整備事業」

防災・公用車管理・脱炭素を一体化した整備事例

公用車の集約化と電動化、浸水被害への備えを同時に進める、環境配慮型の自走式立体駐車場です。

宮崎県庁立体駐車場の屋上階に設置された太陽光パネル
屋上階に設置された太陽光パネル。公用車EVへの充電や施設内照明の電力を賄います。
宮崎県庁立体駐車場の歩行者動線とバリアフリーに配慮された1階アプローチ部
歩行者動線やバリアフリーに配慮された1階アプローチ部。

宮崎県では、公用車駐車場の分散による管理上の課題、公用車の電動化に伴う充電設備の整備、大雨による洪水浸水への備えなどを背景に、県庁敷地内へ環境配慮型立体駐車場を整備しました。

平常時は外来者用および公用車用の駐車場として利用し、災害時には公用車の浸水被害を防ぐとともに、周辺住民などが一時的に避難できる施設としての役割も想定されています。

施設概要 5層6段・地上5階建ての自走式立体駐車場
収容台数236台(公用車用約150台・外来用約90台)
平常時の役割
  • 1~2階を外来者用駐車場として利用
  • 3~5階を公用車用駐車場として利用
  • 分散していた公用車を集約し、車両管理を効率化
  • 公用電動車の充電に対応
災害時の役割 洪水発生時に公用車を浸水被害から守るとともに、周辺住民などの一時的な避難場所として活用することを想定
環境・脱炭素
  • 屋上に太陽光発電設備を設置
  • 一般家庭約20世帯分に相当する発電能力
  • 発電した電力をEV充電や施設内照明などに活用
財源 緊急防災・減災事業債、脱炭素化推進事業債、一般財源などを組み合わせて整備
整備手法 民間事業者の技術力やノウハウを活用し、高品質化、工期短縮、トータルコストの縮減を図るため、設計・施工一括発注方式を採用
掲載情報について

施設概要や収容台数などは、宮崎県が公表している資料に基づいて記載しています。制度の対象範囲や財源構成は事業ごとに異なります。

4.自治体が自走式立体駐車場を整備するメリット

  1. フェーズフリーな地域防災拠点を構築 平常時は庁舎駐車場や公用車管理、EV充電設備として活用し、災害時には車両の保全や一時避難のための施設として活用できます。
  2. 限られた敷地を有効活用 平面駐車場を立体化することで、限られた敷地に多くの車両を収容できます。分散している公用車の集約や、余剰地の有効活用にもつながります。
  3. 公用車管理とEV充電を効率化 公用車と充電設備を一つの施設へ集約することで、配車管理や充電管理の効率化が期待できます。
  4. 財政負担の軽減を検討可能 避難施設としての要件を満たす場合、緊防債などの制度を活用できる可能性があります。避難階、避難経路、基礎部分などの対象範囲を整理し、制度に沿った事業計画を作成することが重要です。
  5. 標準化された設計・施工による工期短縮 国土交通大臣認定自走式立体駐車場は、認定条件に基づいて設計・施工するため、計画内容によっては設計や施工の効率化、工期短縮が期待できます。
  6. 脱炭素施策との一体的な整備 太陽光発電設備、蓄電池、EV充電設備などを組み合わせることで、自治体の脱炭素施策や公用車の電動化を後押しできます。

5.企画・検討から設計・施工までセイワパークへご相談ください

セイワパークでは、全国各地の官公庁・自治体における駐車場整備の実績とノウハウをもとに、構想段階から設計・施工、完成後のアフターフォローまで、自走式立体駐車場の整備を総合的にサポートしています。

  • 敷地条件や必要台数に応じた基本計画・配置計画の作成
  • 浸水想定区域や想定浸水深を踏まえた避難階の検討
  • 緊防債の検討に必要となる対象面積や対象工事費の整理
  • 概算工事費や事業スケジュールのご提示
  • プロポーザルに向けた技術提案の検討
  • 太陽光発電設備、蓄電池、EV充電設備などのご提案
  • 設計・施工から完成後の点検、修繕、リニューアルまでの対応

このようなご相談を承ります

自庁舎の浸水リスクに応じた、最適な立体駐車場プランを知りたい

緊防債の検討に必要な対象面積や工事費の概算を確認したい

公用車のEV化と駐車場の集約化を一体的に進めたい

限られた事業期間に対応できる設計・施工スケジュールを相談したい

このような課題をお持ちの自治体・官公庁のご担当者様は、ぜひセイワパーク建築営業部へご相談ください。

自走式立体駐車場の整備をご検討中の
自治体・官公庁の皆様へ

構想段階でのご相談、基本計画、概算工事費の算出から承ります。
敷地条件や防災計画、事業スケジュールに応じた整備方法をご提案します。

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